一畑電車

一畑電車は、松江しんじ湖温泉駅と
電鉄出雲市駅・出雲大社前駅を
結ぶローカル線です。
宍道湖の北部をのんびりと走ります。

松江しんじ湖温泉駅~
松江イングリッシュガーデン前駅・
長江駅~伊野灘駅は、
線路が湖畔の高台を通っているため
見晴らしがよく、
美しい宍道湖の景色が
電車の車窓一面に広がります。


途中の一畑口駅は、全国でも珍しい
平地のスイッチバック駅です。
この駅で電車の進行方向が変わります。
無人駅でお降りの方は、ご注意ください。


写真の右側の線路が出雲方面。
左側の線路が松江方面。

右側の線路(出雲方面)から
やって来た電車は、
一畑口駅を出発すると、
左側の線路を通って
松江方面へ向かいます。

左側の線路(松江方面)から
やって来た電車は、
一畑口駅を出発すると、
右側の線路を通って
出雲方面へ向かいます。

この駅のスイッチバックは、
過去にこの先の一畑駅
(一畑薬師の階段下)まで線路が
続いていたことの名残りです。

一畑電車の歴史は、
1910年に国鉄が
出雲今市駅(現・出雲市駅)まで
開通したことを受けて、
出雲今市駅から
一畑寺(一畑薬師)までを
結ぶ鉄道として、1912年に
「一畑軽便鉄道株式会社」として
設立されたことから始まります。

1913年9月に線路の工事を開始し、
7ヶ月後の1914年4月には、
出雲今市駅から雲州平田駅までの
区間が開通。
その後も工事が進められ、
1915年には、雲州平田駅から
一畑駅までの区間が開通し、
出雲今市と一畑薬師が線路で
結ばれました。

この当時はまだ
電化されていなかったため、
蒸気機関車に客車や有蓋貨車を
連結して列車を運行していました。

出雲今市と一畑薬師が
線路で結ばれて8年後の1923年。
7月に開催された株主総会で、
松江と出雲大社までの
路線延長と全線電化が決議されます。

社名を「一畑電気鉄道株式会社」に改め、
1927年には出雲今市駅から一畑駅が電化。
翌年1928年には
小境灘駅(現・一畑口駅)から
北松江駅(現・松江しんじ湖温泉駅)
までの区間が、
1930年には川跡駅から
大社神門駅(現・出雲大社前駅)
までの区間が電化開業し、
松江と一畑薬師、
そして出雲大社が電車で結ばれました。

しかし、太平洋戦争末期の1944年に
小境灘駅から一畑駅までの区間が
不要不急路線に指定され、
この区間は営業休止となり、
レールは名古屋鉄道に
供出されてしまいました。

残念ながら、戦後も復旧することなく、
この区間は廃止されました。
現在この線路跡は、
一畑薬師や日本海を結ぶ道路に
なっています。



 

一番上の写真の車両は、
「ご縁電車しまねっこ号Ⅱ」。
さまざまな表情の
島根県観光イメージキャラクター
「しまねっこ」がラッピングされた
電車です。

この車両、見た目もかわいいですが、
車内もスゴイ!!


まずは1両目
(松江しんじ湖温泉駅に
停車中の場合、
進行方向の1両目)。

1両目は、2019年8月に
惜しまれながらも
運行を終了した、
「初代ご縁電車しまねっこ号」と
同じく、座席が
鮮やかなピンク色になっています。

また、足元には、
向かいの席の人と恋占いができる
「ご縁あみだくじ」が
設置されています。


続いて2両目。

2両目は、しまねっこの
「走る別荘」をイメージ。

1両目とは違い、
しまねっこのカラーである
黄色を基本にした
デザインとなっています。

この車両の座席には、
かわいい「しまねっこ」の
オブジェが座っています。
しまねっこの隣に座って、
記念撮影ができます。

この「しまねっこのオブジェ」は、
「初代ご縁電車しまねっこ号」の
座席に座っていましたが、
運行を終了する際に、
この車両に移されました。


また、一畑電車が
台湾鉄路管理局と友好協定を
結んでいることから、
この車両の中に
8つの台湾のモチーフが
隠されています。

現在、一畑電車で
営業運転している車両は、
全部で12編成。
そのうち1編成しかない
この車両に乗れたらラッキー!!


新型車両「7000系」にも
「しまねっこ」のオブジェが
飾られています。



単行運転が可能な7000系は現在、
4編成4両が在籍しています。

各車両が「出雲の風景」を
テーマにしたデザインになっており、
7001号は「出雲大社」
7002号は「宍道湖」
7003号は「棚田」
7004号は「三瓶山」を
モチーフにしています。

飾られている「しまねっこ」も
車両のデザインに合わせた
アイテムを持っています。


7001号では「勾玉」
7002号では「しじみ」
7003号では「おにぎり」
7004号では「どんぐり」を
両手で大切に持っている
かわいいしまねっこに出会えます。

平日の11時~14時ごろの
松江しんじ湖温泉~電鉄出雲市間は、
多くの列車がこの7000系で
運行されています。

また、休日の
松江しんじ湖温泉~川跡間では、
この7000系を2両繋げた
2両編成の列車が運行されています。
(運行ダイヤや車両運用の都合上、
変更となる場合があります。)

駅停車中にぜひ、
しまねっこと記念撮影を
楽しんでくださいね。


デハニ50形電車


一畑電車のシンボルといえる車両
「デハニ50形電車」。

1928年~1929年に製造された
歴史のある車両で、
1998年頃まで一畑電車の
主力として活躍していました。

その後「お座敷電車」に改造され、
団体専用車両として
使用されていましたが、
部品の調達が難しくなり、
ATS(自動列車停止装置)が
未設置であったことから、
安全に運行することが困難になり、
2009年3月にさよなら運転を行い
営業運転を終了しました。

2010年には一畑電車が舞台の映画
「RAILWAYS 49歳で電車の
運転士になった男の物語」に出演。
ロケーション撮影
(撮影時期は2009年8月)で
本線を走行し、
最後の雄姿を見せました。

もう本線を走行することは出来ませんが、
雲州平田駅と出雲大社前駅に1両ずつ、
引退した当時のまま保存されています。

出雲大社前駅の車両は
一般公開されており、
車内を自由に見学できます。

そして雲州平田駅では、
この車両を使用した
電車の体験運転イベントが
開催されています。
駅構内の体験運転専用線約120mを
4回運転できます。

鉄道好きな方は子どもの頃、
将来の夢が「電車の運転士」だった方が
多いのではないでしょうか。
子どもの頃の夢を
一畑電車で叶えてみては
いかがでしょうか。

一畑電車 体験運転特設ページ


一畑電車 公式サイト







 

 

 

一畑電車沿線 観光案内

松江市

 

出雲市

 

 

一畑電車沿線 観光マップ

一畑電車 時刻表一覧


☆一畑電車をご利用の皆様へ。
「ワンマン運転」について。



一畑電車では、一部の列車
(平日朝の特急列車や臨時列車)を
除き、「ワンマン運転」を
実施しています。

ワンマン電車は、「無人駅」では
2両目のドアが開きません。

松江しんじ湖温泉駅・雲州平田駅・
川跡駅・電鉄出雲市駅・
出雲大社前駅以外の駅は、
すべて「無人駅」です。
(出雲大社前駅と川跡駅も、
早朝と夜間は
「無人駅」となります。)

無人駅では、
進行方向1両目の後ろのドアから
ご乗車ください。
その際、入口付近にある
整理券発行機から、整理券を
お取りください。
(1日フリー乗車券などの
乗り放題の乗車券で乗車される方は、
整理券を取る必要はありません。)

無人駅でお降りの際は、
進行方向1両目の運転席の
後ろにある運賃箱に、
切符、または、運賃と整理券を
お入れください。
運賃は、前の電光掲示板の運賃表に
表示されている整理券と同じ数字の欄の
料金を現金で支払います。

※運賃箱からはお釣りが出ません。
運賃箱についている両替機を
ご利用ください。
両替機には、5千円札・1万円札は
使用できません。
あらかじめ小銭を用意しておきましょう。
(1日フリー乗車券などの
乗り放題の乗車券で乗車された方は、
チケットを運転士にお見せください。)

一番前のドアからお降りください。


一畑電車 運賃表(主要駅のみ記載)