八重垣神社

出雲の縁結びの元素戔嗚尊
(スサノオノミコト)と稲田姫を
祀る神社です。
日本神話「八岐大蛇伝説」の
舞台となった場所と言われています。

八岐大蛇(ヤマタノオロチ)伝説
あらすじ

スサノオノミコトは、
伊邪那岐
(イザナキ)と
伊邪那美命
(いざなみのみこと)の間に、
姉の天照大神(アマテラスオオカミ)、
兄の月読命(ツクヨミ)、
ヒルコ(不具の子に生まれたため、
二神の子の数には入れないと
されています)に
次いで4番目に生まれました。

黄泉(よみ)の国から脱出した
イザナキが穢れを浄めるために、
左目を洗ったときに生まれたのが
アマテラスオオカミ、
右目を洗ったときに生まれたのが
ツクヨミ、
そして、鼻を洗った時に
生まれたのが
スサノオノミコトとされています。

アマテラスには天の国である高天原が、
ツクヨミには夜の国が、
スサノオには海原が、
それぞれ支配地として
与えられていましたが、
スサノオはそれを断り、
母のイザナミに会うために、
母の故郷である根(ね)の国へ。

これに怒ったイザナギは、
スサノオを追放します。

根の国に行く前に、
姉のアマテラスオオカミに
別れの挨拶をしようと
高天原
(神々が暮らしていたとされる世界)を
訪ねます。

高天原では、
アマテラスに攻め込んできた敵と
勘違いされてしまいますが、
誓約(占い)を行った結果、
潔白が証明され、
高天原に滞在できることに。

しかし、ここで調子に
のってしまったスサノオ。

アマテラスの造った田畑を
破壊するなど、
次々と粗暴を行ってしまい、
アマテラスが恐れて
天の岩屋に隠れてしまったため、
結局高天原からも
追放されてしまいます。

高天原からも追い出され、
居場所がなくなった
スサノオは、出雲国の斐伊川上流の
鳥髪(とりかみ)という地に
降りたちます。

そこで泣いている老夫婦の神様、
脚摩乳(あしなづち)と
手摩乳(てなづち)に出会います。

2人に泣いている理由を尋ねると
「私たちには娘が8人いましたが、
毎年やって来るヤマタノオロチに
次々と食べられてしまいました。
最後に残った娘、
稲田姫命(いなたひめのみこと)も
今年には食べられてしまうのでは
ないかと怯えているのです。」
と答えました。

そこでスサノオは、
稲田姫をもらい受けることを条件に、
ヤマタノオロチを退治することを
老夫婦と約束します。

相手は強敵のヤマタノオロチ。
戦うためには万全の準備が必要です。

そこでスサノオはまず、
稲田姫を守るために、
彼女を爪櫛の姿に変え、
髪にさしました。
そして、現在の八重垣神社がある
ここ佐草に
「佐久佐女の森(さくさめのもり)」の
大杉を中心に八重垣を造って、
稲田姫の身を隠しました。

さらにスサノオは、
脚摩乳・手摩乳夫婦に、
8回繰り返して醸造した強い酒と
8つの門の垣根を作り、
門ごとに酒を入れた
8つの桶を置いておくように
指示しました。

2人は言われたとおりに準備し、
待っているとヤマタノオロチが
現れました。

ヤマタノオロチは
8つの桶それぞれに頭を突っ込んで、
お酒を飲み始めます。
するとヤマタノオロチは
酔っぱらって寝てしまいました。

スサノオはその隙を突いて、
刀を振りかざし、
ヤマタノオロチの体を切り刻み、
ヤマタノオロチの退治に成功しました。

無事に、脚摩乳・手摩乳夫婦との
約束を果たした素戔嗚尊は、
ヤマタノオロチ退治のあと
稲田姫とともにここに新居を
構えたといわれています。

このことが、八重垣神社が
縁結びの神様の神社と
いわれる所以です。

また、八重垣神社は、
古代結婚式発祥の地ともされています。

 

 

 

 


鏡の池


稲田姫が八岐大蛇から身を隠している間、
この池を鏡代わりに姿を映したと
伝えられていることから、
良縁占いをすることができます。
社務所で売られている薄い半紙の中央に
小銭を乗せて浮かべると、


このように、お告げの文字が浮かびます。
この紙が池に沈む時間と場所で
自分の恋を占います。
紙が近くで沈めば、近くの人と、
遠くの方へ流れていけば、
遠くの人と縁があり、
早く沈むほど、早く縁づくと
いわれています。

夫婦椿


八重垣神社の境内には、
根元は2本、地上で幹が1本に
くっついている「夫婦椿」が
3本生えています。

このうち、神社の鳥居の
向かい側に生えている
大きな夫婦椿「連理玉椿」は、
稲田姫命が昔御立てになった
2本の椿が芽吹き出し、
地上で1本になったという
言い伝えから、愛の象徴として
神聖視されるようになりました。

たとえ木が枯れても、
再び神社の境内に二股の椿が
生えてくるとのこと。

「縁結びの神社」にふさわしい
神秘的な力を持つこの夫婦椿に
お祈りをして、
「ご縁パワー」を授かってみては
いかがでしょうか。

また、敷地内には、
日本最古といわれている、
素盞鳴尊・稲田姫命
・天照大神(あまてらすおおみかみ)
・市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)
・脚摩乳命・手摩乳命の六神像の
神社壁画が保存・公開されている
宝物館があり、有料で拝観できます。

拝観料
中学生以上 200円
小学生 100円
幼児 無料
※神札授与所でお納めください。


施設情報

年中無休

参拝時間
9時~17時

八重垣神社 公式サイト



八重垣神社へのアクセス

JR松江駅からバスで約20分
4番のりばから 八重垣神社行きに乗車
八重垣神社 下車 250円

松江城からバスで約30分
県民会館前バス停から 八重垣神社行きに乗車 
八重垣神社 下車 250円

松江しんじ湖温泉駅からバスで約35分
1番のりばから 八重垣神社行きに乗車
八重垣神社 下車 340円

山陰自動車道 松江中央ICから
車で約2.5㎞ 約6分



八重垣神社から出発



八重垣神社周辺の観光案内